ハイウェイホテルとは?高速道路を降りずに利用できる宿泊施設のことです。SA、PAに設けられており、SA、PAの駐車場に車を停めて1泊できます。このハイウェイホテルは、旅行でレンタカーを利用したときにも、道中で利用する機会があるでしょう。ここでは、どこにあるのか?またその特徴と、メリット、デメリットについて考えていきます。
どこにどんなホテルがあるの?
東北自動車道上り | ファミリーロッジ旅籠屋・長者原SA店(長者原SA上り) |
東北自動車道上下 | ファミリーロッジ旅籠屋・佐野SA店(EーNEXCO LODGE 佐野SA店) (佐野SA 上り/下り) |
東名高速道路上り | レストイン時之栖(足柄サービスエリア) (足柄SA上り) |
東名高速道路下り | ファーストラウンジホテル上郷 (豊田上郷SA下り)*上り線からも利用可能 |
東海北陸自動車道上下 | 里山オーベルジュ&温泉ウェルネススパ 桜ヶ池クアガーデン (城端SAハイウェイオアシス上り/下り) |
名神高速道路下り | レストイン多賀(多賀SA下り)*上り線からも利用可能 |
徳島自動車道 | ファミリーロッジ旅籠屋・吉野川SA店 (吉野川SA 上り/下り) |
山陽自動車道上り | ファミリーロッジ旅籠屋・宮島SA店 (宮島SA 上り) |
関門自動車道下り | ファミリーロッジ旅籠屋・壇之浦PA店 (壇ノ浦PA 下り) |
2025年1月現在、全国で9店舗が営業しています。なお、多賀SAと豊田上郷SAは徒歩用の連絡路があるので、どちらの方面からも利用できます。
料金はいくら?
ファミリーロッジは全国統一の料金ですので、下記に表示します。それ以外の店舗は、各店舗のサイトをご確認ください。
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最安値ではエコノミーの1名利用で4,400円です。人数によって料金が変わります。他のホテルも、安いものでは4,000円、高くても7,000円台です。
ハイウェイホテルを利用するメリットは何か?
高速を降りずに利用できる、一般道を利用してわざわざホテルまでいく必要がない
旅行などでホテルに宿泊する場合、高速から降りて必ず一般道を走行する必要があります。市街地のホテルに宿泊する場合は、市街地を走行する必要があります。慣れない町の運転は大変で疲れますし、事故を起こすリスクも上がります。道に迷うこともあるでしょう。ハイウェイホテルは、高速道路から降りずに利用できるため、SA、PAがそのまま目的地になります。なので、そういった運転の疲労、事故のリスクを減らせます。
長距離を運転する場合は、一般道へ降りる必要がないので高速料金が節約できる
長距離を移動する場合、一度一般道へ降りて、ホテルで宿泊、再度高速道路へ入って目的地まで移動することがあると思います。しかし、一度降りてしまうと、通して乗るよりも高速料金が高くなります。これは長距離逓減制という制度があるためで、長距離を利用するほど高速料金が割引されるためです。
長距離逓減制の仕組み
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*上記は2025年7月より適用される新制度。7月までは200km以降は一定で30%の割引。
具体的に表すと上記のようになります。高速料金では1km24.6円、一部の大都市近郊では29.52円ですが、100kmを超えると、100kmを超えた分が25%、200kmを超えると30%、400kmを超えると40%といった形で割引されていきます。要するに長距離を利用すればするほど、一定の距離数以降の料金水準は安くなるのがこの長距離逓減制度です。より理解を深めるために、具体例を上げてみていきます。
![]() | 花巻IC→東北自動車道→宇都宮IC 距離:378.3km | 料金:8,280円 逓減制度がない場合:10,416円 |
岩手県の花巻市から栃木県宇都宮市まで移動する場合、距離は378.8kmです。逓減制度がない場合、
料金は((378.8×24.6)+150)×1.1=10,416円ですが、逓減制度を利用すると、100kmから200kmまでは25%、200kmから380kmまでは30%の割引が適用されて8,280円です。走行距離すべてに上記の割引が適用されるわけではないので注意が必要です。この場合、0-100kmが2,460円(割引なし)101-200kmの100kmが1,845円(25%)、201km-378.3kmの178.3kmが3,070円(30%)、これに1回あたりの利用でかかる固定額150円がプラスされて7,525円になり、さらに消費税10%がかかるので×1.10で8,277.5=8,280円になります。
仮にこのケースで、ホテルに宿泊するために一般道を降りるとどうなるでしょうか?ここでは古川ICで降りて、再度高速道路に入る場合を見ていきます。
![]() | 花巻IC→東北自動車道→古川IC 古川IC→〃→宇都宮IC | 花巻古川間:3,000円 古川宇都宮間:6,270円 合計:9,270円 |
この場合、料金は9,270円になり、通して乗る場合に比べて1,010円高くなります。料金が高くなる理由は、逓減制度が古川ICでリセットされてしまい、古川ICから100kmまでが割引されない料金になってしまうからです。
つまり、ハイウェイホテルを利用すれば、逓減制度をリセットせずに高速に乗り続けられ、下道にあるホテルのために一般道に降りる場合と比べて、高速料金を節約できるということです。
もっとも、ハイウェイホテルよりも安い格安ホテルに宿泊できれば、この分を相殺できますが、そのために、わざわざ下道にある安いホテルを探すのはどうかと思います。ハイウェイホテルは、そこまで料金が高いわけでもなく、けれどもサービスの質は高いですし、ホテルに隣接して、食事処やコンビニエンスストアも利用でき、駐車場も広くて停めやすいです。つまり、コストパフォーマンスが良いのです。
ハイウェイホテルにデメリットはあるのか?
デメリットはないと思います。部屋はシングルの部屋が利用できますし、浴室もあり、無料Wi-Fiも利用できます。徒歩圏内に食事処もありますし、SAやPAの広い駐車場を利用できます。
問題点があるとすれば、メリットが大きい分利用者も多く、直近の予約になると満室で取れなかったり、取れても宿泊費が高額になることです。通常でシングル6,000円程度の部屋が、直近であと1室のみで、11,000円まで跳ね上がったケースもあります。予約は早いうちにした方が良いでしょう。
まとめ
以上をまとめると、まだ全国に店舗数は多くないものの、高速道路を降りずに利用でき、それに伴い、高速料金を安くできるので、とてもコストパフォーマンスの高いホテルです。その分利用者も多いので、利用するのであれば、早いうちから予約しておくのが良いでしょう。